案件に関する具体的な内容・時間・報酬などを確認して、自分が目指したい目標を設定しましょう
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1.1 難易度別の案件の分類
本章では具体的な案件や収入の例を確認し、実際に目標を設定していきます。
まずは難易度別に案件の具体例を紹介するので、自分の現状のスキルと照らし合わせて適切な案件を探してみましょう。
難易度:★☆☆☆☆ 単価:★☆☆☆☆
- 案件例:データ集計、商品登録、調査系タスク(工数1〜2時間)
- 単価:100〜1,000円
- 必要なスキル:基礎的なPCスキル、Excelなど
一見するとWebデザインやプログラミングとは全く関係がなく、雑務のように見える作業案件です。しかし、このような案件をこなすことにも意味はあります。理由は後述します。
難易度:★★☆☆☆ 単価:★★☆☆☆
- 案件例:【Web制作】LPを縦1ページ作成(工数10時間)
- 単価:1万円(時給換算:1,000円)
- 必要なスキル:簡単なWebサイトの企画、ノーコードツール(例:Wix)など
Wixなどのノーコードツールを利用して、ランディングページ(LP)を1ページ作成できるようになることがWeb制作の案件獲得の第一歩です。
難易度:★★★☆☆ 単価:★★★☆☆
- 案件例:【Web制作】5ページ分のコーポレートサイト作成(工数8時間 × 3日)
- 単価:3万円(時給換算:1,250円)
- 必要なスキル:一般的なWebサイトの企画、ローコードツール(例:WordPress)、簡単な画像編集など
ノーコードツールが使いこなせるようになったら、WordPressなどのローコードツールを利用してWebサイトを制作するスキルを身につけましょう。そうすれば、数ページ規模のWeb制作の案件も獲得できるようになります。
また、簡単な画像編集スキルがあればWebサイトに使用する画像の見栄えが良くなり、成果物のクオリティが高くなります。さらに、Web制作以外の案件獲得にもつながるでしょう。
難易度:★★★★☆ 単価:★★★★☆
- 案件例:【Web制作】WordPressで5ページ分のコーポレートサイト作成(工数8時間 × 5日)
- 単価:10万円(時給換算:4,000円)
- 必要なスキル:Webデザイン、HTML/CSSなどのコーディング、ドメインやサーバーに関する知識、WordPress(構築、テーマ、プラグイン)など
単価10万円レベルになるとより幅広いスキルが必要です。上記の案件例ではコーポレートサイトのデザイン制作からコーディング(レスポンシブ対応)までが業務内容に含まれます。
また、WordPressを利用した制作なのでテーマやプラグイン、ドメイン、サーバーなどの知識も必要です。
いきなりこういった案件に挑戦するのは難しいので、まずはデザイン制作のみ、コーディングのみの案件などで実績を積むことが大切です。
難易度:★★★★★ 単価:★★★★★
- 案件例:Webアプリ開発(工数8時間 × 12日)
- 単価:50万円(時給換算:5,000円)
- 必要なスキル:PHPやRubyなどのプログラミング言語、LaravelやRuby on Railsなどのフレームワーク、MySQLやPostgreSQLなどデータベースに関する知識など
単価50万円レベルになるとさらに専門的なスキルが必要です。上記の案件例ではWebアプリの要件定義・設計・開発が業務内容に含まれます。また、場合によっては保守・運用をお願いされることもあります。
こういった高単価案件は開発経験が重視されるのはもちろんですが、他にも自走力やクライアントとのコミュニケーション能力がとても重要です。
1.2 具体的な収入例
難易度別に案件の具体例を見てきましたが、次は「生計を立てるには案件をいくつこなせばよいか」を具体的に見ていきましょう。そうすることで、自分の理想のライフスタイルに辿り着けるかどうかイメージが湧きやすくなります。
目標月収ごとに必要な案件の単価・件数を掲載するので、自分のスキルに合った稼ぎ方を探してみてください。
月3万円稼ぐ場合
- 単価1万円の案件を月3件
- 報酬:3万円
- 所要時間:30時間(1日5時間 × 6日間)
副業として始めるには負担がそこまで大きくなく、土日をうまく利用すれば達成できます。まずはこのレベルからスタートするとよいでしょう。
月10万円稼ぐ場合
- 単価1万円の案件を月4件
- 報酬:4万円
- 所要時間:40時間(1日8時間 × 5日間/1日4時間 × 10日間)
- 単価3万円の案件を月2件
- 報酬:6万円
- 所要時間:48時間(1日8時間 × 3日間/1日4時間 × 6日間)
- 上記の合計
- 報酬:10万円
- 所要時間:88時間(1日8時間 × 8日間/1日4時間 × 16日間)
イメージとしては、会社で2週間働くのと同じ程度の所要時間です。したがって、本業のかたわらで月10万円稼ごうとすると、平日仕事終わりの時間や休日をフルに使い切る必要があるでしょう。
月20万円稼ぐ場合
- 単価10万円の案件を月1件
- 具体的な依頼内容:本格的なコーポレートサイト作成(5ページ)
- 具体的な工程:企画、構成、構築、デザイン
- 報酬:10万円
- 所要時間:3週間
- 具体的な依頼内容:本格的なコーポレートサイト作成(5ページ)
- 単価5万円の案件を月2件
- 具体的な依頼内容:営業コンテンツを含むLP作成(1ページ)
- 具体的な工程:企画、構成、ライティング、デザイン、画像作成
- 報酬:10万円
- 所要時間:1週間
- 具体的な依頼内容:営業コンテンツを含むLP作成(1ページ)
- 上記の合計
- 報酬:20万円
- 所要時間:4週間
高単価案件であれば案件数自体は少なく済みますが、さまざまな工程があるのでそれらの作業をこなすだけの経験やスキルが求められます。
経験やスキルが足りない場合は無理に高単価案件に挑戦せず、まずは案件数を増やして経験を積むしかありません。自分の現状のスキルに応じた戦略を立てましょう。
1.3 まずは1万円稼いでみよう
現実的に考えると、副業・案件獲得を始めてすぐに何十万、何百万も稼ぐことはできません。まずは1万円を稼ぐ目標を立てましょう。
単価1万円の案件を1件こなしたり、単価1,000円の案件を10件こなしたり、1万円を稼ぐ方法はさまざまです。
「ちまちま少額を稼ぐのはクールじゃない。一気にバシッと稼ぎたい」という方もいるでしょう。しかし現実問題として、単価1万円の案件をこなせるだけのスキルと経験がなければそれは夢のような話です。
自分のスキルや経験に合わせて戦略を立て、淡々と目の前の案件をこなしていくことが大切です。スキルや経験がなければ、まずは1データ10円のデータ入力から始めるのもよいでしょう。
まずは1円でもよいので稼いだ実感を持つこと、そして実績を積み重ねていくことが1万円を稼ぐことにつながります。また、案件をこなせばこなすほどクラウドソーシングのサービス上でも実績として蓄積されていき、より好条件の案件を獲得しやすくなります。
小さな仕事でもよいので、まずはコツコツと案件をこなしていきましょう。
1.4 案件獲得の大まかな流れを知ろう
クラウドソーシングを活用した案件獲得の大まかな流れは以下のとおりです。
- サイト登録
- プロフィール作成
- 案件探し
- 案件応募
- 受注
- 納品
具体的な方法は2章以降で詳しく解説します。まずは流れを理解しましょう。
1.5 目標を設定しよう
上記の具体的な案件や収入の例を参考にして、以下のように具体的な目標を設定していきましょう。
- 目標金額:いくら稼ぎたいか
- 目標期限:いつまでに稼ぎたいか
- 達成手段:どうやって稼ぎたいか
目標金額と期限を設定しよう
もしあなたが初心者でスキルや経験が少ない場合、「短期間で高収入を得る」といった高すぎる目標は避けましょう。その理由は、例えば「1か月で100万円」という目標を掲げても、スキルや経験次第では具体的なアクションプランに落とし込めないからです。
まずは、「1か月で1万円」「1か月で5万円」などスモールステップで考えてみましょう。
達成手段を設定しよう
目標金額と期限を設定したら、次は「どうやって稼ぎたいか」、つまり「どんな案件で稼ぐか」という具体的な達成手段(アクションプラン)を設定します。スキルや経験次第で適した案件は異なるので、自分に合った達成手段を設定しましょう。
スキルがないうちは、データ入力や商品登録といった単純作業を行うこともあるでしょう。「本当はWeb制作がやりたいのに…」と悔しい思いもするかもしれません。
しかし、繰り返しになりますが小さな実績の積み重ねが次の仕事につながります。まずは自分にできることから始めて着実に稼げるようになりましょう。
目標の達成手段を増やそう
案件をこなしながら自分にできることを徐々に増やし、獲得できる案件、つまり目標の達成手段を増やしましょう。
「絶対に高単価のWeb開発案件を獲得するんだ」と分野に縛られる必要はありません。なぜならプログラミングはあくまで目標の達成手段の1つに過ぎないからです。
例えば教えることが得意であれば、PerTechやMENTAなどでプログラミング学習をサポートする仕事もあります。また、画像編集スキルを生かしてバナー作成をする案件もあります。
スキルや経験を増やせば増やすほど案件の幅は広がります。現在のコースを受講中も卒業後も、案件獲得のためのスキルアップを絶えずしていきましょう。